経糸の準備が終わりました。

何にもペダルを踏んでいないのに経糸が上下に分かれていてどうもすみません。


このあいだ作った、機の後ろに棒をセットする仕組みを使って2種類の経糸のうちの1種類(灰色)の経糸の通り道を高くしています。
そうすると灰色の経糸は筬の真ん中くらいの高さを通るのです。
茶色い方の経糸は普段通りの高さです。紋織り用のドビー綜絖と地組織用のろくろ仕掛けの綜絖の2種類の綜絖を使います。
今回の仕掛けはドビーとろくろが全く独立して動きます。
ドビーの方は上口開口、ろくろの方は中口開口です。なのでペダルを踏んでいない状態ではこんな感じになるのです。
去年の夏に前機のついていない改造前のドビー織り機で緯複様平組織(タクテ)を織りましたが、今年はこの独立した2種類の綜絖を使った仕掛けで織ります。
地と紋の綜絖を分けた方がドラフトを作りやすいし、ドビーにも負担がかからないし、布もしっかりするはず。
よし織るぞ!って鼻息ふんふんしてたら挑発的な態度の経糸を発見
こいつ、綜絖の穴に入ってないでやんの。
修正のち、試し織り。
あんまりよくわからないと思いますが、ちゃんと織れています。緑系の糸と紫系の糸を緯糸に使って簡単なテストをしてみました。灰色の経糸は平織りではなくて綾織り。つまり緯複様綾組織(サミット)ですね。サミット?聞いたことねえなあっていう人、これは海外の手織りの本にはよく載っている組織です。日本だと緯錦と呼ばれているやつですね。シルクロードの時代から織られているものです。
昔の空引機ほど繊細で複雑な紋様は織れませんが、おらの自作ドビー織り機はドビー24枚綜絖+前機4枚綜絖なので24ブロックの柄の布が織れるのです。
自分で手作りした手織り機で、羅とか綾とか錦とかシルクロードの時代からある技法を使って、現代の生活で普段使い出来る布を作りたいのです。